<山本由季:薄絹.染め九寸名古屋帯>
●染色家.山本由季制作の染め帯です。
単衣/夏季のお着物にお使い頂くために、薄絹(紬地)に染められています。
季節の図案が染められている訳はありませんが、夏季を想わせる雰囲気が作品を通じて表現されている様に感じられます。
温もりを伴った微風の中を舞っている花の図案は、帯の図案と言うよりも制作者.山本由季の心象風景がデフォルメされた一枚の絵画の様な印象を想わせます。
●染色家.山本由季制作の染め帯です。
単衣/夏季のお着物にお使い頂くために、薄絹(紬地)に染められています。
季節の図案が染められている訳はありませんが、夏季を想わせる雰囲気が作品を通じて表現されている様に感じられます。
温もりを伴った微風の中を舞っている花の図案は、帯の図案と言うよりも制作者.山本由季の心象風景がデフォルメされた一枚の絵画の様な印象を想わせます。
●喜如嘉の芭蕉布八寸名古屋帯。
福木で染められ、花織と捩り織が施されたこの作品には、何かを飾るための美しさが伝わって来ます。芭蕉布特有の野趣な空気が感じられません。
芭蕉布の歴史を振り返ると、芭蕉布は「野趣の衣」だけはなくて、王族や貴族の衣裳のひとつでもあったのです。
特に、福木で染められた黄色は、王族だけが纏うことの許された"色"...、この芭蕉布が、絣ではなくて花織と捩り織によって"飾られて"いるのは、"特別な芭蕉布"を意識して制作されているのかもしれません。
●帯地工芸.洛風林が制作した九寸名古屋帯。
"百合の花"をテーマとした帯地です。
伝統的な西陣織にはない創造性に満ちたデザインが印象的ですね。
このデザインなんですが、よくみると同じ図案が繰り返し織り出されているだけなんですね。図案化された"百合の花"が単純に積み並べられている。
単純に..、と言っても、そもそも、"百合の花"のデザインはアールデコ調を想わせるし、その"百合の花"を単純に横に積み並べたデザインにも独創性が感じられます。
色数も控えることで全体の色相も落ち着いて感じられます。
デザイン性に満ちているだけではなくて、お着物を飾ると言うコンセプトも忘れてはいません。
洛風林らしい<実用の美>を想わせる帯地です。
"三ッ横見菊"は、勝山健史の創作デザインではなくて、旧宮家の家紋としてデザインされた文様です。
純日本的、そして、高潔で凜とした感じを伝えるのは宮家の家紋ならではの空気感かもしれません。
けれども、この作品は、そうした空気感だけではなくて、現代的な気配をも感じられるのす。ほぼ完成されたデザインにも、この作品ならではの美的な感性があるのです。
これはこの作品そのものをつくっている素材(絹)の存在感と、織り出された文様と色相のバランス感覚...、作品制作に対する美的な感性なのかもしれせん。
古から伝承された文様を単純に写すのではなくて、完成されたデザイン(文様)に更に磨きを掛けるかの様に制作されてたのだと思います。
だから、古さなど微塵も感じられない..、そして、純日本的な美しさに満ちた西陣織帯地作品です。
夏のお着物と帯を展示致します。
出品予定のお着物と帯