からむし織八寸名古屋帯
『捩り織』

『からむし』はイラクサ科の植物で、苧麻(ちょま)、または、青苧(あおそ)とも称され、その茎から績まれた糸(苧麻糸)は、柔らかく、乾いた質感が特徴です。この苧麻糸で織られた布は、古代にまで起源を遡ることが出来る程、古くから伝承されて来た布です。現在、からむしから績まれた苧麻糸は、本州では会津の昭和村だけでつくられている希少な糸とされています。
こちらに掲載をさせて頂いている八寸帯には、織の総てにからむしの苧麻糸が使われています。この手績みでつくられた苧麻糸は、乾いた素材感と同時にナチュラルな素材感を伝えてくれます。この帯に施された緯絣と捩り織からは、自然布の趣を損なうことなく、帯としてのデザイン性を伝えています。
とても軽く、柔らかで、涼やかな夏の八寸帯です。