琉球手織紬織物
丸正織物 制作:南風原琉球かすり
琉球絣は沖縄本島の南風原(はえばる)町で制作されている手織紬です。
この沖縄に伝わる絣織物は、日本の絣文化の源流と捉えられています。そもそも、この「絣」は、インドを発祥として、東南アジアを経由して、交易地であった琉球王国に伝わり、それ以降、数百年掛けて、琉球の風土/文化に馴染んだ絣織物として、現在の「琉球絣」の"かたち"となりました。
琉球絣が、米沢紬の絣模様や本場結城紬の絵絣とは違う、どこか東南アジアのイカット的な空気を伝えるのは、「南国の織物だから」と言うよりも、そもそもの歴史が物語っているのかもしれません。
ですから、南風原で制作される琉球絣は、絣織物にありがちな民芸的な空気よりも、沖縄/琉球の空気が色濃く感じられます。
こちらに掲載をさせて頂いた琉球絣は、国展にも自身の作品を出品される大城幸司さんが代表を務める丸正織物の織物です。天然染料と化学染料を使い分けながら、古典的な「琉球絣」にはない色彩感覚を伝えています。また、絣模様も、紛れもない沖縄の絣模様が組み合わせてあるにも関わらず、独創的なデザイン性が感じられます。
沖縄の伝統的な絣織物を通じて、制作者の現代的な感性が綺麗に表現されています。
* | 南風原 琉球かすりとの帯あわせ |
・ | 草木染め手織木綿八寸帯(制作 北川弘繪)とあわせみました。 |
・ | 摺り型友禅生紬染め更紗帯(制作 多ち花)とあわせました。 |
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