草木染め手織紬:単衣/夏織
夏久米島(無地織)
主な草木染料:琉球椎
こちらに掲載をさせて頂いた織物は、本場久米島紬を"単衣"と"夏季"に向けて制作された夏織物。
色が染められていないかの様に映るかも知れません...、けれども、しっかりと沖縄の植物である琉球椎で染められています。
草木染めが施されているためなのか、光の様子で、"白"という色の感じが違って映ります。だから、"白"に映っていても、色の気配が感じられます。実に、巧みに"オフホワイト"の色味が実現されています。
さて、この夏久米島のお話ですが...、
そもそも本場久米島紬は、久米島..、東シナ海に位置する南の島で誂えられた草木染め手織紬です。その制作手法の殆どは、古来より伝わる作業と変わりはありません。
織糸は、久米島でに自生、または栽培されたいた植物から染色が施され、久米島の中だけで手織によって制作されています。 その為、本場久米島紬には、何となく制作に関わった「ひと」の影/痕が感じられるのです。
久米島という南国の孤島の空気..、その土地特有の手仕事感覚が伝わってくる織物です。
そして、こちらにて掲載をさせて頂いた本場久米島紬は、夏季..、お単衣と夏を意識して誂えられた織物なのです。
一般的な、本場久米島紬は「真綿糸」を用いた"袷"を予定した真綿紬に対して、こちらの織物は、空気の流れを織物に取り込むべく、真綿糸に代えて撚糸が込まれています。
撚りが掛けられた緯糸が使われることで、柔らかく、かつ、さらっとした夏季特有の質感を感じさせてくれる素材感が特徴です。
この夏久米島ですが、"オフホワイト"の色加減と、薄絹の質感が相俟って、清涼感を伝えています。そして、それは、ただ、"白い薄絹"からだけではなく、南国の植物からつくられた色味と、手織感覚から生まれるこの織物の気配のようなものなのです。
夏の空気を爽やかに感じさせる質感があって、お単衣.夏季をお楽しみ頂くための垢抜けした薄絹織のお着物となります。
手描き友禅の染め帯から生紬の帯地、麻織/上布の帯地など...、幅広く帯適わせをお楽しみ頂けるかと思います。
ちょっとした余所行きのお着物としてお召し頂けます(袷のお着物で例えるなら無地織の本場結城紬に近いかと思います。"白"の色加減は、草木染めである夏久米島の方が、本場結城紬より色に存在感が感じられます)。
* | 着物と帯のあわせ.. |
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琉球本紅型九寸名古屋帯(玉那覇有公×牛首紬)とあわせました。 |
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"薄絹の染めた手描き友禅染め帯(藍の御所解)とあわせみました。 |
上品で、爽やかさに満ちた夏季単衣の草木染め手織紬です。
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