江戸小紋 角通し 黒
染め師:根橋秀浩(現代の名工)
江戸小紋『三役』の柄模様のひとつ『通し小紋』。
『通し小紋』は、『行儀』、『鮫』と同じく、錐彫(きりほり)で彫られた伊勢型紙で染められています。錐彫とは、最も古い型紙の彫刻技法です。『角通し』は、針先のような鋭利な刃(錐)で、細密ながら、その型(角型)のひとつひとつを整えて、彫られています。
こちらに掲載をさせて頂いた『角通し』は、一寸四方に約900の『通し文』が彫られた『極文(ごくもん)』とも称されるお品です。
美しいまでに綺麗に染められた江戸小紋は、単彩、かつ、単調な柄模様でありながらも、格別な雰囲気が感じられます。それは、『極文』の伊勢型紙を制作する彫り師と染め師の手仕事の癖や痕が、細密な柄模様に残されているからなのかもしれません。人の手仕事は、完璧ながらもどこか僅かな曖昧さが残る事で、感覚的な柔らかさや奥行きを生み出し、格別な雰囲気として伝わってくるのだと思います。
江戸時代から伝承されて来た制作手法に、可能な限り忠実に制作された『角通し』です。染められた『通し文』の細密さや美しさだけではなくて、この『黒』も、染め師ならではの『黒』として映ります。一寸四方に約900の『通し文』そのものは白色のため、黒を構成するために邪魔をしています。『黒』の『角通し』として映すため、この染め師ならでは『黒』が使われているのです。
この『角通し』では、艶感ある『黒』、あるいは、黒漆から伝わって来る様な『黒』として感じられます。
格別な雰囲気を伝える『通し小紋』です。一寸四方に約900の『通し文』が彫られた「生の伊勢型紙」を使い、艶感ある『黒』が表現されたこの『角通し』は、手掛けた職人の美意識に満ちています。
江戸小紋に対して、よく言われる「粋さ」を超えて、貴装的な空気をも想わせるお着物です。
ちょっと良い感じの帯とあわせてお楽しみ頂けます。
* | 江戸小紋 角通しとの帯あわせ |
・ | 金泥染め帯:正倉院宝珠模様とあわせてみました。 |
・ | 勝山健史 制作:『団唐草』九寸名古屋帯とあわせてみました。 |
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