こちらに掲載をさせて頂いている染め帯のデザインは、小袖模様と疋田の染め分け模様。
小袖模様は、桃山-江戸時代の図案『誰が袖』にに出てくる小袖に染められていた模様が写されています。。四季の草花と松皮菱や竜田川などの古典模様が収められ、少しだけ寓話的な空気感を想像させてもくれます。単純に、小袖模様だけではなくて、あえて疋田で染め分けられたこのデザインは、個性的でありながらも、不思議なくらいに違和感は感じられません。むしろ、古の美意識を偲ぶ風情が、軽妙な雰囲気を伴いながら伝わって来るのを感じます。摺り型友禅で染められた「疋田の感じ」と「小袖模様の彩色」が心地良いバランスを保っているのかもしれません。この染め帯のこうした空気感は、お召しになる着物を引き立ててくれる筈です。

個性的な印象に留まるだけはなくて、着物との相性を想い制作された小袖模様の染め帯です。