京都小阪：真糊糸目友禅染め帯
『乱菊』

「乱菊」は、友禅だけはなく、日本絵画でも見掛ける図案。
掲載をさせて頂いた「乱菊」は、シンプルな構図と色彩で仕上げられていますが、凜とした空気感を纏いながらも、少しだけ甘美な薫りも漂っているようにも感じられます。それは、糸目や彩色、金彩の加減など、真糊糸目友禅に関わる手仕事のすべてがとても巧みに仕上げられているために、綺麗、美しいだけに留まらない美意識が伝わってくるのかもしれません。

この『乱菊』の図案は、10年程前にある染匠に依頼をして制作して貰っていましたが、その染匠が廃業をされたため、この度、京都小阪氏にお願いをして制作して貰いました。ほぼ、同じ図案にも関わらず、以前の『乱菊』とは違った存在感が感じられます。