日本工芸会正会員
秋山眞和 制作
藍染め暈かし花織着尺
秋山眞和氏は、「日本工芸会正会員」、「現代の名工」の認定を受け、宮崎県綾町で「綾の手紬染織工房」を主宰する染織作家です。
こちらの作品には、秋山眞和氏の作品制作に関わる幾つかのコンセプトが見られます。
「小石丸(蚕)」を製糸した絹糸を使い、その絹糸を天然藍で染め上げ、そして、花織が織り出されています。
綾の手紬染色工房では、工房設立以来、蚕の原種のひとつである「小石丸」の自家養蚕を手掛け、藍と貝紫を使った天然染色を通じた作品制作を続けています。花織と絣模様は、眞和氏の先代秋山常磐が琉球上布制作に携わっていたことを由来としています。
蚕の原種小石丸は、蚕の中で最も糸が細いにも関わらず、張力も強く、絹の艶立ちも綺麗なのが特徴です。また、交配種(蚕)でないため藍との相性も良く、藍の彩りが絹の艶感と美しいまでに調和しています。
この作品では、グラデーション(藍暈かし)を使い、藍を織り出して作品表現されています。どの角度、どんな光加減でも、この作品の藍のグラデーションから伝わっている彩りは、瑞々しさと艶やかさを伴った自然由来も美しさであることを伝えてくれます。
小石丸の絹糸で織られた藍暈かし花織のお着物は、織物とは思えないくらいに、軽やかで、柔らかく、そして、しなやかです。藍の彩り、デザイン、絹の艶感だけはなくて、お召しになりやすいお着物です。
=略歴=
1941年 | : | 9月29日生まれ |
1966年 | : | 宮崎県綾町にて綾の手紬染織工房創設 |
1967年 | : | 第2回西部工芸展:朝日新聞社金賞受賞 |
1968年 | : | 日本伝統工芸展:入選 |
第3回西部工芸展:朝日新聞社銀賞受賞 | ||
1972年 | : | 社団法人日本工芸会正会員認定 |
1990年 | : | 第37回日本伝統工芸展入選作 「万華鏡」文化庁買い上げ |
1995年 | : | 第42回日本伝統工芸展 小石丸花織絣訪問着入選作「陽炎」文化庁買い上げ |
「現代の名工」指定表彰 | ||
1996年 | : | 日本橋三越本店にて個展開催 |
1997年 | : | 沖縄県立芸術大学美術工芸学部教授就任 |
2000年 | : | フランスパリ日本文化会館にて個展を開催 |
2004年 | : | 東京銀座和光にて個展開催 |
2005年 | : | 宮崎県文化賞(文化功労)受賞 |
第39回日本伝統工芸染織展」出品作 藍染花織絣「響き」文化庁長官賞受賞 |
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2006年 | : | 「黄綬褒章」受章 |
第41回西部工芸展 日本工芸会西部支部長賞受賞 |
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2008年 | : | 天然藍染め技術で綾町無形文化財に指定 |
2009年 | : | 宮内庁三の丸尚蔵館にて 天皇皇后両陛下御成婚50周年特別展展示 |
2010年 | : | 銀座和光にて2回目の個展開催 |
2013年 | : | 沖縄久米島博物館にて秋山眞和作品展を開催 |
* | 秋山眞和 制作: 藍暈かし花織との着帯あわせ.. |
・ | 築城則子 制作:小倉縞九寸名古屋帯『星流』とあわせました。 |
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